漫画が好き過ぎて(●’∇’)♪…その 127
談社漫画文庫の新発見漫画は、マダマダあります‼️。。
滝田ゆう 寺島町奇譚 全三巻。
滝田ゆう先生の作品は、筑摩現代漫画の個別選集で、既に幾つか以前より読んでいました。
筑摩の全集に載っていた作品の、「寺島町奇譚」がこんなに長期でシリーズ化されていたのは、知りませんでした。
寺島町奇譚 全三巻 ……改めて、まとめて読んでみると、これは凄い作品である‼️と強く感じたのでした。
ふにゃふにゃとした一見頼りない線に、細かいデティルの書き込み。街の奥行きと空間迄感じる、確かなデッサン力。リアルな日常対話の台詞。吹き出しに描かれたビミョーなニュアンスを感じるカット。独特な間合の駒展開。擬音の表現。....他に類を見ない独自な画風...。
空襲で焼け落ち消えた幻の街 寺島町 の空間、空気感迄も伝わる、日常の然り気無い情景描写が凄いでアリマス‼️
これは、今までに味わった事が無い漫画体験……
貸本漫画時代から、既に長いキャリアがあったベテラン作家であり、ようやく自己本来の作家資質に辿り着いた様な、滝田ゆう先生のこれぞ真骨頂作品‼️
これは自分には、かなり刺さる作品であります😫😫💥
子供の頃図書館で読んだ 筑摩の現代漫画 滝田ゆう集 収録作品で、何故か❔とてもお気に入りだった、貸本漫画時代の作品 「ダンマリ貫太」 の主人公のクールさが、寺島町奇譚のキヨシの原型みたいに感じられました。
滝田先生が当時見て感じた寺島町。
その時代時間を、漫画の主人公キヨシがシニカルな目線で見る家庭、市井の人々。……その時代に生きている様がリアルに伝わる展開は、時間を切り取った様な、現場に居合わせた錯覚すら思わせる程の然り気無さ……これは、漫画ならではの表現では無いでしょうか……
物語の後半では、戦時色が濃くなり～東京大空襲に至るこの時代の重苦しい情景描写は、体験者にしか描けないモノでありました。これはお見事でアリマス。。。
☆同時期に発行された小学館 漫画文庫の異色短編集 「しずく」も面白かった‼️もう、大ファン作家の一人です。
その後に読んだ、滝田先生のもう一本の代表作 「泥鰌庵閑話」 にも激しく痺れますが、そのお話は何れ…….
……つづく
