TRIO(アイドルショップ) 経営と、古い漫画本収集のお話。

TRIO(アイドルショップ) 経営と、古い漫画本収集のお話。

続 漫画が好き過ぎて その👑276

自店の向きに特化した商品の仕入れを重点的にヤらねば、先行き暗いのですが……今思えば、まだモノありきで商売が通用した時代だから、救われてたかも❔知れません。

今では、あの程度の坪数、古本漫画の扱いで何が出来るのか❔……と、考えても何も思い付きません。

もう漫画でニッチな品揃えなんてのも考え煩い……。

漫画は既に世界を巻き込むメインカルチャーなのです。

そのニーズに対応するには、メガショップになって店舗展開する程の力が無いと、商品展開で説得力がある店には、ならんのです。

今の現状であれば、あの狭い店舗でどんなに品揃えを頑張ってみても、所詮サブカル系メガショップの1コーナー位にしか見えず、値段だけ尖った、ツマラン味気無い店となるダケでしょう。

そう言う意味で、あの頃はまだ平和な時代だったかも知れません。

当時 友人が弁当配達のアルバイトをやっていて、お昼に弁当の配達の余剰を格安で毎日持って来てくれていました。(食費面では大助かり🙇🙇感謝です。)

車を運転しない自分は彼に、平日時間がある時、車を出して貰い相乗りで古本屋を回るバイトをお願いしてみると、受け入れて貰えました。

組合の知り合いの古本屋さんが、漫画が動かないから、店の販売価格から割引してお譲り頂けるとの話があったのでした。

お世話になっていた板橋のSさんの店経由で、週一位で近隣の古本屋回りをする事としました。

それは以前の様なプレミア本の背取りでは無く、店舗で動くモノを中心に、少しでも利益が出れば、集客の為にも積極的に仕入れる方向で、やってみたのでアリマス‼️

               ……つづく


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☝️幼年ブック から改題された雑誌 日の丸。読者年齢の対象が、やや低い月刊漫画雑誌です。

改題後、横山光輝先生 少年ロケット部隊の連載がヒット‼️ 

他誌対比で、発行部数は低迷していたと見え、低年齢向け故にも、良い状態での残存数が少ない雑誌です。

毎号巻頭カラーと別冊付録がメイン展開で単行本化もされて無かった 少年ロケット部隊 は、当時、横山ファンの熱烈探求作品でもあり  日の丸 は、一時はかなり珍重され、プレミア度の高い月刊誌でありました。

しかし他ベテラン 中堅漫画家による連載には、特筆するヒット漫画も少なかった…  日の丸 の誌名では、短命な月刊誌となってしまいたした。

(低年齢向けの雑誌故、カラー頁や年齢が低い読者に向けたビジュアルが、目を引く雑誌では、ありました。。)

続 漫画が好き過ぎて その🎩275

思い返せば、当時自分は同業者さんに甘えっぱなしで、お恥ずかしい限りで御座います🙇

自分が店舗を立ち上げた時、組合には年下もいず、年齢も二十歳そこそこだったから、それが通用したのです。

特にSさんにはお世話になりっぱなしで、荷物を運んで頂いたり、良く飲みにも連れて行って頂いたモノでした。本当に有りがたかったです。

Sさんから、譲って頂いた雑誌……ふぁんろーど、アニメ雑誌 ニュータイプ  ロリ系漫画雑誌のキャンディータイム ロリタッチ ロリポップ等……の雑誌が動く事が分かり、これは助かりました。

全般、客層が以前より若返った感じを受けていましたから、対応出来る商材を発見出来た事は、狭い店舗では大変有難い事で御座います🎉

当時力になって頂いた、Sさんには今も感謝の気持ちでイッパイです。

雑誌を扱い、買取りにも繋がるようになり自給自足が出来る様に成れば良いのです。

兎に角、身近にヤれる事で数字(売上)に繋がる事を日々考えます。売上が上がらないのでは、漫画古本が買えない……自分の商売に対する気持ちも、萎えるのです‼️                

   ……これがヤバい‼️

不器用な自分には、他の仕事をやる選択肢は無いから、意地でもモチベーションを保ちつつ、古書店経営にしがみつくのです…… 

物量で押し、不特定多数を引き込む古書店とは違う、常に新しい商材を見つけ、既存にとらわれない経営をする事を心掛けなければならない小さな店では、お客さんに飽きられてしまう。………それが一番怖いです。

……ともあれ、あの程度の商材発掘で、少しは延命出来たのは確か……今なら売れ線の情報は即拡散され、一瞬にしてスタンダード商品となり、小規模店舗で注目される隙間すら無い事でしょう。

              ……つづく


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☝️痛快ブックは、創刊当時ブームであった絵物語をメインとした展開から、そのブームを終えると、漫画をメイン路線に変更して、雑誌は継続します。


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時代モノ探偵モノ、お笑いモノありの、バラエティーに富んだライナップでありますが、大手に人気作家を取られてしまい、作家陣の弱い事😥……しかし、これは見方によっては、ある意味アナーキーで妙な熱量がある、マニアックな雑誌にも見えます。。


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☝️怪獣ブーム便乗の連載漫画 ガドラ 作者は、長嶋しげお💦……おいおい😱‼️

これは、低迷していた痛快ブックの末期頃の作品。(画像は、その別冊付録)

チープなB級テイストに溢れ、残存数が少ない……漫画雑誌マニアには、今や「痛快ブック」は珍品の趣でアリマス‼️

 

続 漫画が好き過ぎて 👒その274

貸本市場に私と同時期に加入した少し年上の板橋のSさんは、非常に面倒見がいい、やさしい方で何かと良くして頂き、お世話になっていたのでございます。

Sさんの店はBOOK・OFFよりずっと以前に、漫画文庫オール100円均一の古本店として評判になり、連日お客さんがワンチャカ押し掛ける、大繁盛店でありました🎉🎉🎉

仕入れは店頭買取りに加え、漫画に群がる子供達を使い近隣にビラを撒せるやり方で、まだ当時の古本屋が積極的にやらなかった、一般家庭への宅買いを積極的にこなし、潤沢な仕入れで店を回していました。

古本屋の支店を展開する業者がピークの中、大口店舗の卸しを相当数こなしていたし、そのパワフルな仕事ぶりが凄かったです。

お互い若く年齢も近い事かったから、自分は、そんな面倒みの良いSさんに甘え、自店の状況をお話しし、仕入れの件を相談……

向きの本が入荷したら直ぐに駆けつけて買うから、取っておいて下さい🙇とお願いしてみます。 

それは、古いプレミア漫画等では無く、アニメムックや近年刊行の漫画、セット漫画 A5.B6

サイズのエロマンガ 等……回転の速いSさんの店なら、比較的日常的に入りそうなモノ。

お願いし暫くして電話を頂くと自店の20時閉店と同時に、電車とバスを乗り継ぎSさんの店迄駆けつけ買わせて頂き、売れ線の本は手で運び (以外の本は溜めて置いて貰い、箱イッパイになったら自店へ発送) 一旦栃木の自宅迄帰宅。翌日朝イチで店頭に出すやり方を繰り返します。

店内に少しでも目を引き動くネタを、ドンドン投入する事を繰り返す事で、何とか数字(売上)に、反映出来る様になります。

Sさんはタテバのコネも強力で、雑誌も積極的に扱っていました。

自店では店内の狭さに、雑誌の扱いは見送っていましたが、Sさんの店に入る向きと思われる雑誌をチョイスして並べてみると、それらは思いの他好調な売行きを見せ、新商材を見つける事が出来たのでアリマシタ、、、       

                ……つづく


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昭和35年前後は、TVヒーロー特撮番組が花盛り💐

月刊の漫画雑誌もブームに便乗するかのような、各誌にヒーロー漫画が続々登場‼️
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TV特撮、アニメ化を意識した様な、言わば「インディーズヒーロー漫画」………しかし、二番煎じ感は否めず、人気はイマイチな様でありまた……😅😅

続 漫画が好き過ぎて その🌂 273

月刊少年漫画雑誌の素晴らしさに目覚めてしまい、兎に角、出来るだけイッパイ手にしたい物欲が止まらないのでありました。。

そして……自分なりの収集テーマと購入の縛りを決めます。

昭和35年前後の少年月刊誌、全てのタイトルが収集対応。

★ 真っ先に集めたいのは増刊号。(年間で揃えた場合、発行部数が少ない増刊号が最終的に苦戦しそう…だから)

☆ 本誌の綴じ込み付録や、ピンナップ付きには極力拘りたい。(特にお気に入りタイトル、年代の本誌には完本収集に拘りたい)

しかし……何れにせよ、収集には金が掛かるのです。。

店舗運営は当時まだ好調でありましたが、好調故に、販売商品が追い付かないのでありました。

当時は今では考えられない位、近年刊行漫画本(コミック)の古本が、ホントに良く動きましたから……

古本屋の市場で仕入れればいいのでは❔ …と思われるでしょうが、当時の市場の売れ線コミックの相場は凄まじく、落札が自店の売値以上になるのは当たり前😱小さい店舗では手出しが出来ない状況でありました。

漫画喫茶 ネット通販が定着し、BOOK・OFFが全国展開する以前の漫画ブーム下での古本漫画需要は、あの頃ピークでしょう。。

コミックでは完結のセット漫画、A5 B6のエロマンガ、暫くすると、ファイブスター物語 アップルシード等のややマニアック寄りなコミックも動き出したし、ぱふ、ふゅーじょんぷろだくと 等….の漫画評論誌で話題の作品や、作家特集となれば、少女漫画に突発的な需要があった。

ちょっとした少女漫画ブームも、ありました。

極小規模な当店ではありましたが、地元ではマニアックに特化した新刊漫画専門店が無かったし、コミックを網羅した大型古書店も無かった時代でしたから極小規模ながらも、ややマニアックな古本漫画に絞り込み、何とか営業は継続出来たのでアリマシタ。。

しかし、それも続けて行くと、お客さんの要望は更に高くなる一方……新しく旬な、先端なモノと……それは小規模古本屋では簡単には対応出来ない‼️店頭の売上を立てるハードルは、ドンドン高くなる一方でした。。

一般向けの漫画のお客さんは離れ、仕入れの状況に売上が大きく左右され、安定感に欠けるやりズライ方向となるのでした…………😵😵

              ……つづく

 


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思えば、一生懸命やれて来たのは 漫画コレクションありき だったからかも❔知れません。

兎に角、手に入れたいなら 一生懸命働いて売上を上げる 単純です……それダケでした。。

続 漫画が好き過ぎて その👝272

破れや切り抜きがついてまわる月刊漫画雑誌を扱う販売側の古書店さんも、その扱いに気をつかった事でしょう。

…以前は美本 並 並下等……古書目録や店舗でも、その状態表記は、かなりザックリとしたモノでしたが、少年月刊雑誌が人気年代を中心に評価価格帯が高騰するに連れ、掲載作品の内容詳細や状態データを細かに表記するようになり、返品トラブルの回避、マニアへの細かいニーズに対応する様にもなります。

自分も何度か通販で購入した時、落丁トラブルに合いましたが、返品要請にも古書店さんは皆、快く対応して頂けました。

落丁はどうしても見付けにくいモノですから、こちらの言い分にも直ぐ対応してくれました。 売る側、買う側、お互いのリスクですから、これは仕方ない事です。

🌟月刊漫画雑誌のマニアは、それぞれで収集目的が異なります。

特定の作品が無事であれば、他の頁の落丁や破れや痛みは、事前に確り表記してさえあれば、安く買えるから、それでも構わない…の方もいます。

反面 高くとも掲載作品を問わず、雑誌の状態重視のマニアもいます。

マニアは、事前に状態と掲載作品が販売価格に確り反映されているのが確認出来れば、納得して購入するモノ。

プレミア古書を扱う、実績ある専門店であれば、マニアは安心して漫画雑誌を買えるのでありました。

売り方のツボを心得たキャリアの長い漫画専門店さんなら、漫画月刊誌は単価も高く、売りやすい商品でもあったのです。。            

           ……つづく


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月刊漫画雑誌の状態や落丁に拘り過ぎると、何も集まりません。ある程度容認する事が必要かも?です………取り敢えず買い集めてみる事ですかね、、、❔

🌟たまには☝️こんなイカした🎯綴じ込み付録が残っていたり、ラッキー❤️な時だってありますからねぇ~👍

               ……つづく

続 漫画が好き過ぎて その 💼 271

昭和35年辺りの少年漫画月刊誌の全タイトルを収集ターゲットに加え、市場やデパート古書展の目録、古書店の自家目録等……頻繁に目を通し注文します。

これは安いのでは❔と思われる価格で掲載されたモノは、当然抽選となり、中々当たりません。

注文に合わせてお付き合いで購入する様な、前後の年代の、やや人気から外した年代の月刊誌は、それなりに当選するのですから、効き目の年代 と言われていた月刊誌の人気の程が伺えるのでした。

そして市場で月刊雑誌落札の、落丁リスクを何とか軽減したいと……色々対策を考えます。

市場の振りの場では、落丁を素早く見つけ無くてはなりません。幾つか手早く見極めるポイントを学習します。


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☝️増頁で雑誌のボリュームがある、昭和35年辺りの本誌は、この様に厚さの余りピンの閉じ込みが甘く、後ろ数頁迄ピンが確り届かないので、外れ易くなって落丁している場合が多いのです。
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☝️巻頭では、綴じ込みピンナップ 差し込み付録も無事な場合も 少ない……先ずここを検品。
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☝️頁の角余白は、乱雑に頁を捲ると破れてしまうので、低年齢層が読む雑誌には漫画の余白部分に破れ欠損が多いのです。それは、この画像の様な破れ方をします。

落丁には幾つかの検品ポイントがあり、慣れて来ると、ツボで素早く見極められる様にもなります。。 

それでも雑誌の落丁は、他にも色々なパターンがあって常に泣かされる😭のでアリマシタ。。

子供雑誌収集はそんな………運命なんです😢😢    ……つづく

続 漫画が好き過ぎて その👜270

漫画月刊誌は、次々創刊される週刊漫画誌との差別化を図る為に、本誌のカラー印刷の増頁や、別冊付録漫画数を増冊 組立付録の仕掛けも、更に凝ったモノを仕掛け、豪華充実して行きました。✴️✴️

特に昭和35年前後の月刊誌は、多数の連載漫画の扉をカラーにしたり、本雑綴じ込み付録にもシールやポストカード、ピンナップ、組立て付録のパーツといった様々な仕掛けで、読者を楽しませます。色々な形態の付録を仕掛けた走りの頃でもあります。。

そしてTVアニメ、特撮怪獣ブームの頃には、ビジュアルをふんだんに盛り込んだ、紙媒体ならでは仕掛けで読者を魅了。少年月刊誌はその存在感を高める事に成功しています。


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…少年月刊誌、市場購入は落丁リスクとの戦いであります。

☝️例えば、この巻頭頁のシールシートやゲームのパーツ……

本来ページのノンブルにカウントされていたら、欠の場合落丁と見なされるんですが、そんな細かい事で値引き要請申告をしては、荷主さんの気持ちも萎えます。(取引のその場であれば、振りを仕切る振り手さんや事業部を通し、落丁事故として荷主さんに値引きや返品の交渉が原則可能です……)

コチラもシール程度の落丁なら次を考えて泣き寝入りします。が、完全品と思って張り切って落札した雑誌が、後で見るとゴッソリと頁が落丁していた時のあの落胆🙍⤵️は気分最悪なモノでありました……… 

しかし、少年月刊誌のそれは、ある程度なら付き物 と思うしかない。

本誌の完品を求めたければ、何度も買い換える位の覚悟が必要なのでした。

そして、稀少価値があるモノを市場に出品して頂けるのは、大変有難い事であります。

我慢我慢…耐えなくてはなりません。。

市場で良い商品の出品は、あくまでも売り手市場なんです😫😫…….              

              ……つづく