漫画が好き過ぎて 渋い漫画の話 その②
カックン親父 第4集 東京漫画社 滝田ゆう (初期 B6判)
🌟田河水泡の内弟子であった 滝田ゆう は、漫画少年等の雑誌カットや四コマ漫画でのデビューから、書き下ろし貸本漫画(初期は主に少女漫画)時代を経て、本来の作家資質にある、生活家庭漫画(私漫画)…へ辿り着く切っ掛けとなる作品 「カックン親父」を発表。
サザエさん 轟先生……等 当時の貸本漫画界では、家庭漫画は大いに需要があった様で貸本漫画「カックン親父」は大ヒット‼️
滝田は、読者人気に応えるよう(生活の為?)に凄いスピードで書き下ろし単行本「カックン親父」を連発‼️
更にカックン親父の読み切りを柱とした、近いテイストの作家作品による、お笑い漫画アンソロジー集 「爆笑ブック」……をも「カックン親父」単冊単行本と同時進行で、リリースする程の売れっ子ぶり。
当時の人気を物語る様に滝田のA5判貸本漫画の発刊数は、劇画や少女漫画以外の家庭漫画需要を長期に渡り一手に引き受けていた様にも感じられる程の数でありました。
「カックン親父」は、ちょっとした日常のスレ違いや勘違いと言った、まるで落語の語り口の様な、まったり穏やかな短編漫画……週刊漫画雑誌時代の赤塚不二夫漫画に代表されるエンターテイメントでスピード感あるスラップスティックなギャグマンガとは全く異なります。
カックン親父は、今読んでも滝田作品にある種のリスペクト感が無いと、恐らく面白くは無いです。しかし、晩年の滝田作品に繋がる駒運びや間合いが既にこの頃から垣間見られ、私のようなファンには、滝田ゆうの原点を知る上で興味深いのでアリマス。
学年雑誌別冊付録 パッチリさん わちさんぺい
わちさんぺいの最も多作な時期 昭和33~36年辺りに書かれた学習学年雑誌の別冊付録。
特に低学年作品は量産体制時代故にギャグ、物語はパターン化されていますが、そこがまた何とも言えないユルさに加え、更にチープな味わいが加速💨💨 マニアックですらあります。。
この付録、表紙にも漂う昭和30年代テイストもタマランものがあります❤️
何て思うのは、どうやら自分だけの様です……😰😰
フクチャン部隊 朝日新聞社 横山隆一
フクチャンは、戦前からお馴染みの新聞四コマ漫画。フクチャンを取り巻く一家族の日常家庭四コマ漫画です。
戦時中に発刊の単行本「フクチャン部隊」は時局柄、検閲を受けた国策漫画となっていますが、そんな暗い時代にも横山隆一のピュアハートを感じるエピソードは多数健在。
フクチャンは、時として大人には気が付かない、純粋な子供目線で描かれた様なエピソードがあり、心を撃ちます。
🌠「フクチャン部隊」は、この時代にあっても、(昭和13~15年頃) 豪華ハードカバー装丁の単行本でアリマス。
子供含め家族皆で楽しめる本ですから、読み込まれていて、中々良い状態では残っていません。収集は難儀でアリマス。。
自分もつい先日 業者の入札市で「フクチャン部隊」全六巻揃いを、やっと落札出来ました✨ ……これは嬉しかったです😘😘
(終)